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北朝鮮ではなぜ蜂起が起きないのか?韓国はどうなのか?

2015.03.24 (Tue)
長引く経済制裁、頻発する飢饉などにより、疲弊状態を長らく続けている北朝鮮についてです。

崩壊寸前、「苦難の行軍」と言われながらすでに20年以上経過しているのですが、この国は一向に崩壊する気配が見られません。
その実態はどうなのかと言えば、痩せこけた軍人や脱北者の発生、経済政策の混乱、人身売買などやはり、国が安定しているとは言えない状態です。
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ここまでひどい状態にも拘らず、この朝鮮民族はなぜ、事態改善に向けて立ち上がろうとしないのでしょうか?

巷間よく言われる説が
・社会監視体制が機能しているため
・情報統制しているから
・そもそも北朝鮮の住民は歴史的に自由な体制の経験がないから
・自分たちは南朝鮮傀儡どもに比べたら、「幸せである」と信じ込まされているから
いくつもあるのですが、疲弊状態が既に20年続いているのだから、金一族以外の高官が主導して、革命蜂起しても良いだろうにと思います。

歴史的にみると、民衆が満足に食っていけなくなると、これが革命の発生する遠因となります。
フランス革命は戦費調達のため課税額が増え、民衆の負担が増えました。これが(革命の発生源)です。
さらに、後から見ればアリの一穴ともいうべき政治状況の変化が生起します。
民衆代表を参加させる三部会を発足させる国政運営が始まりました。これが(革命の発火点)です。

同様に、ロシア革命
日露戦争の中止、労働者の待遇改善、憲法改正と基本的人権の付与を求め直接皇帝に願い出ようと平和的なデモ行進をしていたところ官憲側に発砲されてしまいます。
これが第一次ロシア革命ですが、国民の不満が醸成されており、既に(革命の発生源)が存在しています。
皇帝側は十月宣言といって立法権を持つ国会の開設や基本的人権の付与を約束し、いったん終息します。
国会では、ストルイピンによる穏健的改革がとん挫する一方、社会革命党が勢力を伸張します。
これこそが(革命の発火点)となります。
日露戦争に引き続く第1次世界大戦で再び国内物価が高騰し、民衆の生活が混乱します。ここで第二次ロシア革命が生起しました。

このような事例から、「革命の発生源」たる民衆生活の混乱+「革命の発火点」たる民衆の政治参与⇒革命の発生という法則が演繹されると思います。

要は、反体制派の人間が国政に参与できれば、社会体制は大きく変化するという当然の摂理が導き出されます。

翻って北朝鮮では、反政権側の国政参与ができていないということが大きな差異となっています。

じゃあ、革命前のロシアやフランスでは、どうやって反王政側の人間が国政参与できるようになったのかと言えば、フランスなら一部の貴族など特権階級が民衆と結びついたことによります。
ロシアならば、資本家が民衆と結びついたことによります。なぜ資本家が革命を?と思われるかもしれませんが、革命を支援するタニマチ的存在が必要だったからです。

蜂起するには、国内の有力者と民衆が結びつく必要があります。
では、北朝鮮の有力者とは誰なのか?軍高官?労働党幹部?
いろいろいるはずですが、みな金一族のことを窺うヒラメ的存在です。なぜ彼らは蜂起を企てないのか?

北朝鮮国内有力者は一族郎党が労働教化所にぶちこまれることを恐れているのかもしれませんが、革命を起こさなくても為政者に気に入られなければ、張成沢のように殺される訳ですから蜂起すればよいのに。
う~ん。なぜ立ち上がらないんだこの民族は??
明智光秀がなぜ出てこない?

歴史的に朝鮮民族は蜂起したことがないのかもしれない。

恐らく彼ら自身が革命を必要としないのでしょう。
損得勘定だけではなく別の原理が働いているのでしょう。
それは、善悪二元論を追求する朱子学の影響なのかもしれません。

司馬遼太郎が言っています。「正義体系であり、別の言葉で言えば正邪分別論の体系でもあった。 朱子学が得意とする大義名分論というのは、何が正で何が邪と言う事を論議する事しかし、こういう神学論争は年代を経ていくと、正の幅が狭くなり、鋭くなり、ついには針の先端の面積ほどもなくなってしまう。その面積以外は、邪なのである。」と。

金王朝が60年以上継続する中で、あるべき近代社会の姿などは二の次で、列強に屈しないという主体思想に対して、どこまでも純粋に正であり続けようとする原理が北朝鮮の社会の中に深く根ざしているのだろう。
それが故に、金一族を排除するという発想そのものが出てこないのだろう。

朱子学・儒教的価値観がある限り北朝鮮は低空飛行的安定を続けるだろうし、韓国は、国是となってしまった反日教の対して純粋であり続けようとするのだろう。
朝鮮半島の住民は北も南も、民族主義の面から見ていかに忠実であるかについて正邪区分をするばかりで、他を受け入れることが出来ないだろう。
固陋さを極め近代社会の価値観(自由・平等・公正・博愛など)を取り入れることができない地域と言える。
故に、北朝鮮の内部崩壊というシナリオは生起しないのだろう。

その一方で、親北・従北勢力が伸張している韓国はより危険度が高いのかもしれません。
先ほどの理屈でいえば、自由主義政体の中に従北派が国政参与しています。
先の大統領選ではパククネの対抗馬の従北派の人物が48%の支持を集めるようになりました。ほぼ半分!
北朝鮮内での蜂起・革命どころか、韓国内での社会主義的改革(もはや革命?)の蓋然性の方が高いのかもしれません。

我々(防衛省・自衛隊)はこれまで北朝鮮の体制のことばかり論じ、韓国を友邦として扱うことで領土問題を不問にし、日本を仮想敵と見做している軍事ドクトリンも敢えて問題提起しなかったのですが、このような状況の下では、韓国も対象国のひとつとしなければならないのではないでしょうか?


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